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視座を上げる「具体→抽象→具体」の実践

2025.02.15

先日、社内研修で「具体→抽象→具体」という考え方を学びました。この考え方は、物事を深く理解し、応用力を高める上で非常に重要です。私たちは、実は仕事でもプライベートでも、日常的にこのプロセスを無意識に繰り返しています。具体的な経験や事象を捉え、それを抽象的に整理することで、物事の本質やパターンを見つけ、次に起こる出来事に応用する。これが「具体→抽象→具体」の流れです。そして、この「抽象化」の段階で視座(ものごとを捉える視点)を上げることができると、同じできごとから多くの学びを得ることができるようになります。
では、視座の違いによって、同じ経験がどのように解釈され、活用されるのかを具体例を使って考えてみましょう。

<視座が低い人と高い人の違い>
たとえば、「寝坊をした」という問題が発生したとします。視座が低い人の場合、以下のような流れで考えることが多いでしょう。

(具体)寝坊をした → (抽象)目覚ましが鳴らなかった → (具体)寝る前に目覚ましを確認する

これでは、目覚ましが鳴らなかった原因への対策にしかなりません。目覚ましをセットし忘れる、目覚ましを無意識に止めてしまう、といった他の要因には対応できないため、同じ問題が再発する可能性が残ります。

一方、視座が高い人はどうでしょうか。

(具体)寝坊をした → (抽象)「どうして寝坊をしたのか」を多面的に考える →
①目覚ましが鳴らなかった
②目覚ましを止めてしまった
③寝るのが遅かった
④起床時間を勘違いしていた

このように、視座が高い人は「寝坊をした」という一つの出来事を、複数の原因に分類します。そして、その原因ごとに対策を考えることができます。

たとえば、
①寝る前に目覚ましを確認する
②目覚ましを毎日繰り返し設定にする
③目覚ましのスヌーズ機能を利用する
④複数の目覚ましをセットする
⑤7時間睡眠を確保するために早く寝る
⑥就寝前に翌日の予定を確認して起床時間を決める

このように視座が高い人は、原因を広く捉え、様々な対策を導き出すことができます。そして、その中から重要なものを優先的に選び、実行していくことで、再発防止策の精度が高まるのです。つまり、視座が低い人は一つの経験から一つしか学べないのに対し、視座が高い人は一つの経験から多くを学ぶことができるのです。

<具体→抽象→具体を活用した日々のトレーニング>
豊清工業では、視座を上げるトレーニングの一環として、日報や報告書などを「具体→抽象→具体」の構成で書くことを推奨しています。たとえば、以下のような流れで書くことを意識しています。

(具体)事実 → (抽象)気づき・原因の分析 → (具体)今後の行動

これは、起きた事象に対して「何が起こったのか」だけで終わらせるのではなく、そこから何を学び、どう次に活かすかまで考える習慣を身につけるためです。「具体→抽象→具体」を意識することは、一見単純に思えるかもしれません。しかし、実際に意識して行動に取り入れることで、一つの経験から得られる学びの深さが大きく変わってきます。今後もこのトレーニングを繰り返し行い、視座を上げて、日々の経験から多くのことを学び取れる人材を育成していきたいと思います。そして、一人ひとりが視座を高めることで、個人としても組織としても、さらなる成長を目指していきます。

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